2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

『かたち』(フィリップ・ボール著、早川書房)を読む。 自然の中にはどのようにして創られたのかと感銘を受ける造形美が見つかる。太古から人はそれを説明するために神の意志をそこに見いだし時には崇拝の対象となった。やがて生物における造形美は、ダーウ…

『なぜ直感のほうが上手くいくのか?』(G・ギーゲレンツァー著、インターシフト)を読む。 私たちは毎日の生活で直感を働かせている。お店で商品を選ぶとき、恋人の嘘を見抜くときなどなど。こんな直感は客観的に評価しにくいからしばしば「女の直感」とい…

[読書

『脳の中の身体地図』(サンドラ・ブレイクスリー、インターシフト)を読む。 私たちの脳は、無意識のうちに自分の身体と身体周囲の空間をマッピングしており、さまざまな状況に応じて可塑的であること、そして拒食症や幻肢などの病理はもちろん、スポーツで…

『ウェットウェア』(デニス・ブレイ著、早川書房)を読む。 私たちを含む多細胞生物を構築するひとつの細胞は、様々な蛋白質がぎっしり詰まった論理回路であり、それ自体きわめて精妙な装置(著者のいうウェットウェア)であることを語る本。生細胞内で大量…

『友達の数は何人?』(ロビン・ダンバー著、インターシフト)を読む。 言語の起源について、グルーミングに代わる効率的なコミニュケーション手段として登場したものだという説を提唱している進化心理学者による楽しいエッセイ。冒頭から脳は一雄一雌関係を…

『スーパーセンス』(ブルース・M・フード著、インターシフト)を読む。 副題は「ヒトは生まれつき超科学的な心を持っている」とあるので、あやしげなトンデモ本と誤解される向きもあるかもしれないが、まっとうなポピュラーサイエンス本であり、本書は人間…

『旅の冒険』(マルセル・ブリヨン著、未知谷)を読む。 ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、マキャヴェリ、レンブラント、ゲーテ、モーツァルトなどの伝記作品を残して作家の幻想小説短編集。 本書は1942年発刊の小説集から五編を選んで訳出されたものというこ…