2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『哲学入門』(戸田山和久著、ちくま新書)を読む。 題名がたいへん地味で、過去に同名の書籍があるので、ああまた古代ギリシャから始まって・・・と思わずに手に取ってください。哲学の歴史をたどって蘊蓄をたれる入門書とはひと味も二味も違います。唯物論…

『そのとき、本が生まれた』(アレッサンドロ・マルツォ・マーニョ著、柏書房)を読む。 1450年頃グーテンベルクが活字による印刷を行い、聖書を初めとした多くの書物の情報が普及し、やがて宗教改革を生む下地になるというのは世界史の重要なポイントですが…

『借りの哲学』(ナタリー・サルトゥー=ラジュ著、太田出版)を読む。 「借り」について考察するというちょっと変わった題名の哲学の本を手にとってみました。もちろん贈与や交換については様々な論考がありますが、著者は貸借によって生じる「負い目」まで…

『人間と動物の病気を一緒にみる』(B.N.ホロウィッツ、C.バウアーズ著、インターシフト)を読む。 獣医学と医学、どちらも生物の疾患を目的とする応用医学なのに両者の交流はまったくといってよいほどありません。飼い主は自分の病気を獣医に相談することは…