2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『フラクタルの物理(I)基礎編』(松下貢著 裳華房)を読む。 『枝分かれ 自然が創り出す美しいパターン』(早川書房)を読んだとき、フラクタルに関することをもう少し詳しく知りたかったときに、出会った本。著者が大学学部や大学院で講義する際のノート…

『効率と公平を問う』(小塩隆士著、日本評論社)を読む。 とかく効率性ばかりを論っているように思われる経済学のもう一つの重要な柱である公平性とは何か、そして今の日本ではどのようなところに不平等があり、それをどう是正していくべきかを論じた本。経…

『罪悪』(フェルディナント・フォン・シーラッハ著、東京創元社)を読む。 前に読んだ『犯罪』の奇妙な読後感が忘れられず、読んでみた。刑事弁護士である著者の筆致は相変わらず淡々と罪に落ちた人とその状況を語る。法が人を裁くことで事件は一応の決着が…

『孤独の科学』(J.T.カシオポ&W.パトリック著、河出書房新社)を読む。 孤独とはもちろん、単に独りでいることではなく、自分が一人きりだと感じていることだが、このつらさは身体的な痛みを感じる情動反応と同じ脳の部位が感じているという。著者は、孤独…

『枝分かれ』(フィリップ・ボール著、早川書房)を読む。 「自然が創り出す美しいパターン」シリーズの最終巻。ここはエピローグから著者の言葉をまず引用する。 一握りのなんでもないプロセスをエレガントにかう微妙に変化させたり組み合わせたり修正した…