2012-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『世にも奇妙な人体実験の歴史』(トレヴァー・ノートン著、文藝春秋)を読む。 猛毒をもつ河豚を最初に食した人間が誰かは誰も知らないが、誰しもその勇気に感心する。河豚を食する知識は今受け継がれて私たちは恩恵を受けているのだが、それと同じというよ…

『寅さんとイエス』(米田彰男著、筑摩書房)を読む。 映画『男はつらいよ』の主人公寅さんとイエス・キリストという一見無関係にみえる両者の共通性を考察しながら、功利性とは離れた無用性の知恵を語るユニークな本。聖書は子どものころから折に触れて読ん…

『数学でわかるオリンピック100の謎』(ジョン・D・バロウ著、青土社)を読む。 今日NHKスペシャルミラクルボディー 第1回「ウサイン・ボルト 人類最速の秘密」が放映されていたが、本書の最初の話題が、「ウサイン・ボルトはどうすればこれ以上速く走ら…

『トクヴィルの憂鬱』(?山裕二著、白水社)を読む。 フランス革命後のロマン主義時代を生き抜いたアレクシ・ド・トクヴィルの自己の理想と現実の隔たりからくる憂鬱がどのようなものであったのかを政治・文化情勢の変遷とともにみごとに描き出している。旧…