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『冗長性から見た情報技術』(青木直史著、講談社)を読む。
 普段何気なく使っているインターネットやメール、それに添付する画像情報、CDやDVDではどのようにしてその情報を効率的に伝達しているかを、「冗長性」という言葉をキーワードにたいへん分かりやすく解説している。さらに後半ではステガノグラフィや電子すかしの技術についても解説している。人間の感覚にいかに感知されないように情報を端折る、または潜ませるかという情報処理技術の面白さに触れられる。情報のデジタル変換についてはフーリエ変換が避けて通れないが、本書ではごく簡単に触れているだけなので、詳しく知りたい場合は、同じブルーバックスシリーズの『高校数学でわかるフーリエ変換』(竹内淳著)がお奨め。

冗長性から見た情報技術―やさしく理解する原理と仕組み (ブルーバックス)

冗長性から見た情報技術―やさしく理解する原理と仕組み (ブルーバックス)