さよならと最後の言葉を交わしつつ去りゆく人の笑顔に涙

つむいた君の視線の先を追うわが視線には恋の彩り

空青く桜は艶に微笑みてすずろ心にさせる春の陽

移ろわぬ恋をください夜桜がはかなき夢と消えるとしても

一晩の恋の宴を楽しめと桜は告げる酔いし二人に

くちづけを交わす吾らを見下ろして花は語らず恋の行方を

絡み合う蛇のごとくに抱き合いし花の宴の後ぞ物憂き